Komの付き物

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電子書籍をスマホで読むときに二段組で表示する方法

今日ははちょっと電書のことを書き連ねる。

電子書籍というもの

よく電子書籍だと集中できないとか紙の温かみガーという意見があったのも今は昔――いつの間にか読書家であれば読書家である人ほど、電子書籍をヘビーに使っていると思う。ひとえにそれは読書家が楽しんでいるのは本の内容の方だからであって、媒体がナニであるかなんてそんなことはどうでもよく、いかに多くの本を読めるか、いかに合間時間に本を開けるか、本を読む行為や動作に煩わしさを感じないか、読書家であれば読書家である人ほど死活問題になる大量の本の管理と、物理的な蔵書スペースの枯渇――それらを突き詰めていくと電子書籍を使わざる負えなくなるからだろう。

現在で販売されている電子書籍はほぼ全部がリフロー型で、端末の種類によらない読みやすい文字サイズ設定でレイアウトすることができ、紙で読むのと遜色ない集中力を発揮できる。端末のサイズに捉われるフィックス型は雑誌ぐらいだ。

ケータイは今も昔もずっと携帯し続けているので本を持ち歩くより手軽に開くことができ、また片手でページ送りができる点から利便性が紙を超えている。そして整備された通信インフラによって、いつでもどこでも本を購入し即時内容を見ることができる。

そんな便利で手放せない電子書籍だが、最近になって一つ問題が出てきた。

 

問題点

最近のスマートフォンのディスプレイのトレンドが上下のベゼルレスになり、やたら縦長になってきた。16:9のディスプレイ比率だったときでも本1ページの比率(14:10前後)に比べ縦長だったのに、流石に18:9とか18.5:9とかの最近のスマホは縦長過ぎる。上下の余白を増やす設定は多くの電書アプリにあるのだが、それにも上限がある。上下の余白をある程度とった16:9のディスプレイは、ギリギリ1行の文字数的にもほぼ文庫の1ページ分に近い読み感覚だったが、縦が伸び出したスマホでは1行の文字数が40文字近くなり、1行を目で追うときに妙に疲れる。この変な読みにくさで集中力を止まることが気になって仕方なくなったのだ。

 

読みやすい1行の文字数

はっきり言ってそんなものは人によるが、多分その人が人生で一番読んできた本のサイズやその組版が読みやすい本になると思う。文庫に慣れ親しんでいるとハードカバーの本が読みにくいように。僕の場合は、講談社ノベルズなどの新書で見られる二段組というのに多く触れてきたためにそれが一番読みやすい。1行の文字数も文庫以上に少なく、視線送りが短くそして早い。次の行への視線送りで文字を見失うこともない。

だから縦長になったスマホのディスプレイで電書をこの二段組で表示できたら、過去最高に読みやすくなるだろうと思ったのだ。

 

二段組表示ができる電書アプリ

本題。まずKindleやkoboなどの大手は二段組表示の設定はなかった。Kindleのみ横書きのレイアウトの本でのみディスプレイを横にしたときに、一応二段組的な表示にはできるが、二段組というよりそれは2ページ表示。そもそも今回は縦書きの本の話なので意味なし。

他にアプリストアで公開されているアプリをほぼ全部探してみたが、二段組設定ができる電書アプリは以下の一つだけだった。

 

play.google.com

 

このアプリでEpubを読み込むとレイアウト設定に二段組がある。
自分の場合メインで使っている電書サービスはKindleなのでここでこれから購入することはないが、Kindleで購入した電書(ファイル形式azw3やmobi)をEpubに変換することで二段組で読むことができた。

 

以下のアプリで比較

・Kindle……事実上ほぼサービス終了の心配がない電書購入先

・Perfect Viewer……自炊本と電書を含めた定番ビュワーアプリ

・honto……今回の目的である二段組表示ができる唯一のアプリ

 

 

※電書の文字サイズ設定は、文庫本の1文字のサイズのトレンド(9.25pt)に物理的に合わせ調整した。

因みに紙の本の文字サイズというものは出版社別どころか同じ作家同じ出版社でも違うことがあるので固定規格があるわけではない。

 

 

↓Kindle 1行40文字(上下余白最大設定)

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Perfect Viewer 1行38文字(上下余白最大設定)

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↓honto 1行20文字(左右上下余白最小設定)

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↓新書 1行23文字

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限りなく新書を読む感じに近づいた気がする。

 

一応単行本のB6判も比較に貼る。

1行43文字

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まぁ正直普通に読みにくい。開くのも億劫だ。

 

 

 

 

とりあえず当初の目的『電書をスマホで二段組で読みたい』が達成できたので良かった。これからはこっちのアプリで読んでいこうと思う。

 

KindleはAmazonという海外のサービスが提供しているので横書きメインだし、永劫この二段組機能が追加されることはないと思うので、二段組で読みたい人はhontoを使いましょう。